5月 9, 2012
TEXT : タレコミ (twitter : @tarekomijapan)
どうも。タレコミです!みなさん連休いかがお過ごしでしょうか?
意外と天気が悪くなんだかなーという感じです。
ここ最近はドラゴンアッシュのベーシスト馬場氏の死去、「編集王」「同じ月を見ている」などでしられる漫画家土田正紀氏の死去、と僕の好きな方が立て続けになくなるショックでした。どちらの方もまだまだこれからだったのに・・・こういうことが最近多い気がするので表現者の方たちを生きている間にちゃんと色んな形で応援したいです。
ホイットニー・ヒューストン死去の時もうろ覚えですがローリン・ヒルかな?そんなことをいってました。
また横浜レゲエ祭の中止のニュースには驚きました。もう長く続いているイベント。しかもスタジアム級。そういうちゃんとした結果を残しているイベントでも色んな場所の使用許可がおりないのはなんでなのだろうと考えてしまいました。僕自身許可がおりなかった理由はなんなのか知らないので何もいえませんが・・・非常に残念です。
小室哲哉氏が日本のSONY関連の音源をiTUNESで売った方がいいという意見をtwitterでつぶやいていましたね。これはぜひ実現してほしいです!
あとは僕も参加しようとしていたRainbow Disco Clubの荒天による中止。本当に残念でした。プリンス・トーマスを野外で体験したかった・・・
そんな今週のピックアップはこちら!
http://www.dommune.com/ele-king/review/joint/002342/
きのこ帝国 / 渦になる
最初に結論を書いてしまいますがこれは本当に素晴らしい作品です。
音源を人づてに頂いてから毎日繰り返し聞いています。以前結構前ですが一度だけライブを見たことがあります。そのときはギターボーカルの佐藤の姿がとても強く印象に残ったのを覚えています。今風にいえば何か「もってる」子だと思いました。
それ以来ライブをみる機会はなく人づてに初期のデモ音源などを聞かせていただく機会などもあり興味をもっていたところにこのアルバムを聞きました。
曲の良さと歌詞がとてもよくすぐに何度もリピートして聞くようになり今にいたる。
歌詞の中には「青」や「許す/ 許さない」といった内容が頻繁にでてくる。僕はここがひっかかって。「青」という単語は陰と陽どちらの質感を表せる単語だと思っている(あくまで個人的な意見)わかりやすくいえば「青春性」と「怠惰感」、「堕落感」の対比ともいえることかもしれない。佐藤が歌う「青」にはその両方が含まれているため「ただのダウナーなロック」になっておらず、バンド特有の表現として消化されている。ちょっと話
がずれるが昨今きのこ帝国のようなサウンドを誰がつけたのか「鬱ロック」というらしい。ART-SCHOOLやTHE NOVEMBERSなどもそれの引き合いにだされる。なんなんだこれ。ちゃんちゃらおかしい。どうやらこういったバンドのファンがつけたようで本当にあたまにくる。
そんなふうにいってる人は、彼らの音楽が好きなのではなく自分が彼らの音楽を聞いてる時の自分が好きなだけなのだろう。どこかで言おうと思ってたのでちょっとふれてみた。
話をもどして「許す / 許さない」の表現は彼女自身の終わらない禅問答のようでしかもそれを解決策を見出すのではなくその禅問答状態のままで表現としてだしているところがとても感心した。
バンドのアンサンブルもオルタナ・シューゲーザー的なサウンドアプローチだがあくまで佐藤の「歌」を中心においたものでとても好感がもてる。現在のライブをまた観たい。
僕はきのこ帝国には素直に売れてほしいと思っている。昨今音楽を聞く、または体験するという行為がインスタントになりすぎていてる気がするからだ。わかりやすくのれないとだめなのか?変わったことしてないと新しいと思われないのか?それよりも前に音楽としてまたはひとつの表現としてどれくらい相手に響くものを作れるか、表現できるかだろう。
僕が好きな言葉で「正しく古いものは新しい」という言葉がある。もう一度僕を含めたリスナー側もそういったシンプルなほうにシフトチェンジしていくべきなのではないだろうか?
きのこ帝国のアルバムを聞きながらそんなことを考えていた。
また一つ素晴らしい作品に出会えたことに感謝。
きのこ帝国『渦になる』
2012年5月9日(水)発売
UKDZ-0128、定価¥1,890
DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECT inc.
<収録曲>
01. WHIRLPOOL
02. 退屈しのぎ
03. スクールフィクション
04. Girl meets NUMBER GIRL
05. The SEA
06. 夜が明けたら
07. 足首
tarekomi.japan。
タレコミです。正しく古いものは新しいと思います。
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