1月 24, 2013
文:こばーん
今日は2度ほどライブハウスで震えました。
1度目はトリプルファイヤー@下北沢SHELTER。
2度目はきのこ帝国@渋谷O-nest。
LIVEHOUSE N.O.W.新年会に登場してくれたトリプルファイヤー。
毎度のように硬質なバンドアンサンブルはもちろん素晴らしかったのですが、フロントマン吉田くんの存在感がとにかく神がかってました。
キクマサピン(900ml)を片手に、時にゆるくつぶやき、時にはげしく咆哮するボーカルは実に奇妙。
一見するとそのストレンジっぷりは間抜け(失礼!)と捉えられるかもしれないのですが、その風情でズバッと真理を深く突き刺すようなフレーズを絞りだすように語るスタイルは、彼にしかできない芸当だと思います。
芸術的なギャグを自然体で巻き起こし、観客を無意識のうちに爆笑に導くカリスマ芸人のような才覚の持ち主です。
「人とうまく話すことができない俺は何らかの特殊な才能がないと話が合わない」「土のついた野菜はおいしい」「公務員はその労働に対する報酬を受け取りすぎている」「世界中の国旗を知っている」「高い肉は美味しくなければいけない」→「神様が見ている」というノーウェーブな新曲のリリックも気になります。きっとまだ未完成。
http://triplefire.aikotoba.jp/top.htm
そして、きのこ帝国はブラッドサースティ・ブッチャーズとのツーマン。
2月6日にリリースされる1stフル・アルバム『eureka』からの曲をどしどし繰り広げてくれました。
こちらも空間を埋め尽くすような重奏が凄まじい風景を見せてくれるのですが、やはりボーカル&ギターの佐藤ちゃんの存在感に目が釘付け。
少女のようでもあり、少年のようでもあるその風体から漂うのはピュアな魂なのですが、幽玄なボーカルや激しくかき鳴らされるギタープレイには、時に畏怖すら感じてしまうほど。
その鬼気迫る様子はカート・コバーンやトム・ヨークを彷彿とさせたり。。。(←註:この一節はおっさんだな)
http://www.kinokoteikoku.com/
いやはや、タイプは全く違いますが、両者ともにバンドシーンのアイコンに成りうる才能ということで絶対的に注目です。